あの頃のオレPartⅤ-その3-

あたりが真っ暗になったころ、ようやく大き目の街にたどり着いた。
(いかん、寒すぎ)

これ以上の走行は無理だと思い、素泊まりできるところを探す。

しかし、地方都市ではホテルもなかなか見つからない。
かといって、さすがに1人でラブホテルへ入る勇気も無い(^^;)

散々探し回った挙句、ようやくビジネスホテルを発見し、駆け込む。
受付のお姉さんが不思議なものを見るような顔をしつつも対応してくれた。

重い荷物を肩から降ろし、防寒用着を脱いで、ようやく開放された気になった。

しかし寒い。
体の芯まで完全に冷え切っている。

急いでシャワーを浴びるが、あまり暖かくない。
(後で知ったのだが、極端に体温が低下しているときは外から暖めるのはよくないそうだ)

コーヒーを買ってきて飲んだら、なぜだか余計に寒く感じて体がガタガタ震えだした。

仕方が無いので、さっさと布団に入った。
布団の中で震えているうちに、いつのまにか眠ってしまった。
本人の自覚以上に疲れていたんだと思う。

~つづく~