2代目の大型
本屋に通い、バイク雑誌を物色しているうちに目に飛び込んできたのが
Buell だ。
ハーレーのSportsterのエンジンをチューンし、オリジナルのフレームに載せたバイクだ。
この武骨さに惹かれ、ショップに試乗に行ってみる。
各部に手作り感があふれている・・・大丈夫だろうか・・・
そして試乗。
何だこの振動?!
最初に感じたのは、強烈な振動と、強烈なメカノイズ。
走りだした途端、日本のバイクではなかなか味わえない、強烈な低速トルク。
40km/h ぐらいからは荒々しさが落ち着き、Vツインの排気音と分厚いトルク感が心地よい。
そこから100km/h ぐらいまでの加速感が、最高に気持ちいい。
これは楽しい!
素直にそう思えた。
個人的に一番スタイルが良いと思えたS1というモデルはすでに無く、ラインナップはX1とM2だった。
X1の方が性能は上だが、ごちゃごちゃしすぎている形状が気に入らなかったのと値段との折り合いで、M2にした。
すぐさまパーツ取り付けに手を出す。
こんな剥き出しエアクリーナーをつけた。
「ターボですか?」
と聞かれたこともある。
雨の日は水を吸ってしまい、よくエンストした。
フルエキ(マフラー)も入れた。
抜けが良く、見た目もごつくて良かったんだが、飛んでもない
爆音だった。
よっぱらいが車道の中央をチャリでふらふらしていたので、
後ろからクラクション代わりにアクセルをちょっとあおってやった。
「なんちゅう音じゃ!!!」
と、酔っ払いに逆切れされた。
その上、キャブの調整が出なくなってしまったのか、エンジン始動時にくしゃみのような感じで「パン!」と派手な音がするようになってしまった。
ある日、立ち寄ったコンビニの駐車場でエンジンをかけたとき、例の「パン!!」が鳴ってしまった。
その瞬間、すぐ近くを通りかかった2,3歳の小さな女の子が、10cmほど飛びあがった。
驚いて飛びあがるというのは漫画だけではなかったようだ。
・・・さすがにまずいな。
やはり限度を超えた音は良くない。ガキじゃないんだし、自分だけ気分良くてもね。
マフラーにバッフルを入れて消音することにした・・・
数年後、細かいトラブルやら故障やらが多くてだんだん辛くなり、ちょうどその頃発表された CBR1000RR に乗り換えることにした。今乗っているCBRである。
優等生なCBRを車検に出して、ふと荒々しいBuellのことを思い出した。